「救急タグ」は携帯可能な医療情報カードである
救急現場における医療情報の収集は、今までも各地域で様々な取り組みがなされてきました。例えば・・・
・救急カプセル --- 救急搬送時に必要な「かかりつけ病院」「持病」などの情報を記したカードをカプセルに入れ冷蔵庫に保管。
[デメリット]家で倒れた時だけで外出時には役に立たない。冷蔵庫の食材に埋もれて見つけにくくなる恐れがある。
・お薬手帳/お薬手帳アプリ --- 飲んでいる薬が明確に記載されている。緊急時にはとても有用な情報である。
[デメリット]多くの人は通院時には携帯するが、外出時に常に携帯することが少ない。高齢者はアプリを利用するのが難しい。
「救急タグ」は、アレルギー、飲んでいる薬、現在かかっている病気、既往歴、要配慮などの情報をカード(紙製)でチェックし、「救急タグICカードケース」に入れます。
【救急タグカード】
【救急タグICカードケース】
※救急タグカードを入れます
交通系ICカードを入れて、普通のICカードケースとして携帯、お出かけ時に利用頂けます。
ICチップ(NFC)内包「救急タグ」によるデジタル対応
「救急タグICカードケース」にICチップ(NFC)を内包し、デジタルデータとして医療情報を保持します。
ICチップに専用アプリで書き込む
「救急タグカード」に記載されている医療情報を専用Androidアプリで「救急タグICカードケース」に内包されているICチップに記録します。
かざして情報をよみとる
緊急時には、書き込まれた情報を読み取れるアプリをインストールしたAndoroid端末を「救急タグICカードケース」にかざし、医療情報を読み取ります。
(※読み取りアプリは、救急隊と医療機関に配布するため、一般の人は書き込まれた医療情報を読み取ることは出来ません)
☆★☆かざして読み取る動作(動画)☆★☆
※NFC:Near Field Communication(近距離無線通信)
ICチップ(NFC)内包「救急タグ」の活用 ーG20大阪サミットー
ICチップに書き込む情報は、外国語で書き込むことが出来ます。アプリでは、日本語がわからなくても、救急タグを携帯する人の母国語でアレルギーや既往症が書かれているため自身でチェックすることが出来ます。
2019年6月に開催された「G20大阪サミット」では、英語・中国語・フランス語・スペイン語・ロシア語・韓国語・日本語に対応したアプリでオペレーションを行いました。
英語で既往歴をチェック
中国語でアレルギーをチェック
既往歴を日本語で確認
日本語でアレルギーを確認
外国語で書き込まれた医療情報は、緊急時に救急隊員や医療機関の専用アプリをインストールしたAndroid端末で読み読み取ると日本語で確認をすることが出来ます。外国人旅行者など日本語が分からない傷病者に対して素早い救急対応を行うことを可能にします。
「救急タグ」救急搬送時の流れ

救急隊員や病院の医師が記載内容を確認して、安全な医療を速やかに受けることにつながります。